まさに“問題”作な映画。
後半のストーリーで、一気に強烈な印象を観客に残したと思う。
ラストのオチについては、ユーモアを含めてるけども…。
個人的には“救いがない”感じがした。
最近のハリウッド系は男の子の描き方が変わってきてたけど、
今作に登場する男性はみんな謂わゆる陽キャラで、ヒエラルキー高めな人たちだったな。
冒頭から衝撃的な登場。
そこから、キャラクター性が分かる展開があってからの希望と絶望。
いや、まさに絶望な、“裏切られた”とらこっちにも刺さる描写だった。
なんでもかんでも「ガキだった」っていう枕詞は、この映画では幼稚な言い訳にしかなってなかった。
(往年のハリウッド映画だと、渋いお爺さんが過去を回想するときに使うイケてるフレーズだったのに!)
ポップさが皮肉にしか感じない。
男性がわかりやすく幼稚で無責任、
男気を感じるかと思えば逃げ腰、社会的な傷を恐れて手も足も出ない。
まるで被害者面をして、泣き喚く。
なかなか極端な描き方でした。
かくいう女性の描き方もどこか偏りを感じさせていて。
女性の性被害の復讐劇というには、ちょっと特殊な作りになっていた気がする。
あくまで、キャシーという一個人の、鮮烈な幕切れでした。
過去のニーナ周りの描写が一切無いのは、個人的にいい采配な気がした。
顔がわからないニーナ、
語られるのはキャシーの言葉でのみ。
それは誰にでも当てはまることとして、わざと演出してるような。
いろんなニーナがいる…と。
最後に、キャリー・マリガンが強烈な役をやっているのが新鮮だった。
あと、わざとか“おばさん”感を前面に出してたのが、いい味出してた気がする!
けど、自分は“Drive”の時の様な、素朴な少し幸薄めな役をやるキャリー・マリガンが好きです!!