ハリネズミ

るろうに剣心 最終章 The Beginningのハリネズミのネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

The Finalまでは流浪人である緋村剣心の物語だったけど、The Beggingは雪代巴の物語だったと感じました。一緒になるはずだった愛する人を殺され、復讐のために近づく中で、情が生まれ愛してしまった──。「憎しみも慈しみも紙一重」という台詞があったけど、相手を強く思うということでは確かにどちらも同じ。巴の心情の変化が、観ていてとても伝わってきました。
剣心も巴も、序盤よりも村での生活の方が表情も穏やかで優しい雰囲気をしていて、このまま幸せに暮らしてほしかったですね。
戦闘シーンは、シリーズ通してずっと迫力がありました。人斬り抜刀斎として刀を振るう場面、新選組の沖田との場面、最後の鳥羽伏見の戦いも。新選組池田屋の場面凄かったです。
好きなシーンは、序盤の血の雨が降ったところ、羽織りをかけようとした巴に剣心が斬りかかったところ、最後の巴の日記のところ。桂さんのシーンも良かったです。

雪代巴のことを「清廉潔白な人だったんだろう」と、The Finalで神谷薫は言っていました。愛する人を殺した人を、愛してしまうことが許せなかったのか。剣心に「幸せ」を教えたのは巴で、幸せを知って人になっていく剣心を愛することは当然だよと思ってしまいます。緋村剣心も雪代巴も、佐藤健さんも有村架純さんもとても良かったです。高橋一生さんもよきでした。