ハリネズミ

⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎のハリネズミのネタバレレビュー・内容・結末

⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

*アニメ等未視聴。タイトルは知っているという程度です。

初めてのゲゲゲの鬼太郎。
SNSで見かけて、面白そうだと思って観に行きました。

登場人物から言うと、ゲゲ郎がかっこ良かった。白髪目隠れというあの容姿も刺さるものがありましたが、愛妻家、泣き上戸というところもかわいいなと思いました。あと戦闘も強かったです、そして関俊彦さんの声が、ゲゲ郎にとても合っていました。妖怪的な怪しさもあり、でもその中に優しさや人を(それこそ水木や観客含めて)惹きつけるような声が素敵でした。

水木との関係性が築かれていく過程も良かったですね。人と妖怪でありながら、友であり相棒になっていく。そして水木は鬼太郎の育ての親にもなっていくんですかね。

ストーリーとしては「人が一番恐ろしい」と思ってしまう内容でした。時貞の強欲さが、人を人とも思わない、妖怪ですら道具として扱う所業が招いた結果だと。でも、あの強欲さは人間特有なんだろうなと、なんだか受け入れてしまう自分もいます。
時貞には、時弥くんや幽霊族のみんなの分まで地獄で苦しんでほしいですよね。

最後、時弥くんのシーンも良かったですね。帰るべき場所に帰れたんだと。

首が飛んだり、目玉抉られたり、血は飛び散ったりとグロテスクなシーンもありつつ、妖怪譚らしい怖さもありつつ、人間の業の深さも見せられ。とても面白い映画でした。
エンディングまでも楽しめました。