ハリネズミ

アリスとテレスのまぼろし工場のハリネズミのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

*原作未読

世界観に入り込むまでにちょっと時間がかかってしまいました。政宗と睦実のお話であり、五実の初恋のお話。

睦実の心情の変化についていくのが難しかったけど、政宗への好意が根底にはあったのかなって。
誰かを好きになることって、よく「世界が色づく」なんて言われるけど本当に世界が変わるほどのことなんですよね。変わらないでいるというのは、ある意味とても難しい。あと制服がかわいかったな。


最後の列車のシーンで五実に「政宗の心は私のもの(うろ覚えです)」って宣言した時、五実側に感情移入してたのか胸が苦しかった。政宗含め、睦実と五実の関係は複雑なものだった。五実に対して愛はあったと思うし、大切だったと思う。でも政宗と五実も、あの世界の中で生きてるひとりの人間で、彼らはやっぱり現実の政宗と睦実とは違う存在になるだと思う。

政宗と五実がどれくらいの時間を一緒に過ごしたかわからなかったけど、五実の身長が最初に比べて伸びてた気がするから割と長い時間一緒に過ごしていたんだろうと思ってる。五実があの世界の政宗や睦実を忘れないでいてくれて良かったなとも思う。
恋には、スイートペインじゃなくて、これから先もずっと一緒にいたいっていう「いたい」があるらしいです。