すずき

劇場版 Gのレコンギスタ II ベルリ撃進のすずきのレビュー・感想・評価

3.3
守りたい人を守る為、海賊部隊メガファウナの一員として戦うベルリ。
しかし、故郷ではタカ派のキャピタル・アーミー軍が新設され、そちらとも戦う羽目になってしまう。
タワーの運行長官であるベルリの母ウィルミットは、息子に会いたい一心で単独でメガファウナに接触。
アメリア軍の長官グシオンと対談したウィルミットは、彼らの真意を聞き、タワーに客人として迎え入れる。
だが、それを快く思わないアーミーは、メガファウナに攻撃を仕掛け…

「劇場版Gレコ」全5部作の2作目。
前作と同様、TV版より分かりやすく整理されている印象だが、前作より忙しなく感じた。
どれかのエピソード削って、心理描写やそれぞれの集団の思惑やらをもっと描いた方がいいのでは。
TV版も「面白くなりそう」な設定を見せるが、いつまでたっても「面白くなりそう」で中々面白くならない、そんな感想だったので、次の3作目で挽回してほしいが…。
大筋を変えられないなら、それも難しいか。

劇中、ベルリがデレンセン教官を殺してしまう悲劇は、その後の彼にかなり影響を与えたはずだろう。
だが、その経験が彼をどう変えたのか、見ていて分かりにくい。
富野監督はあんまり分かりやすく、ありきたりな描写の作風にはしたくなかったんだろうけれど、エンタメのロボットアニメなんだから、バカにでも分かるぐらいにした方が良いのでは。
それか圧倒的な「面白さ」で、描写不足を誤魔化すか。ホントに面白いと、大抵の粗は気にならなくなるものです。

「Gレコ」以外の富野作品にも言える事だけど、この未来世界の人達は、現代の私たちと、常識から思考から、全く違う人達だと考えた方がいいかも。