すずき

スコーピオン・キングのすずきのレビュー・感想・評価

スコーピオン・キング(2002年製作の映画)
3.9
紀元前、四大文明が栄えていた頃のエジプトあたり。
最強の剣士メムノーンは「1番強え奴が王になる」国で1番強え奴だったので王になった。
更に未来を見る事の出来る予言者カサンドラも従え、最早敵無しの軍事国家を築き上げる。
アッカド人最後の生き残りである暗殺者マサイアスは、少数部族連合からメムノーンとカサンドラの暗殺を依頼されるが、失敗。
しかし処刑されるはずのマサイアスを助けたのは、カサンドラだった。
彼は泥棒アーピッドと共に蟻地獄に追放されるが脱出し、メムノーンの宮殿へと忍び込む…

「ハムナプトラ2」のスピンオフで、ラスボスであるスコーピオン・キングの人間時代のストーリー。
しかし、「ハムナプトラ」シリーズと関連する要素はほぼ無いので、そちらは未見でも古代ファンタジーアクションとして十分楽しめる。
主演は「ハムナプトラ2」から引き続き、ドウェイン・ジョンソン。
この頃は髪の毛もあって、プロレスのリングネームであるザ・ロック名義でした。

「ハムナプトラ2」ではスコーピオン・キングは悪役ですが、こちらでは女と子供と情に弱い、完全な善玉の熱い主人公。
ザ・ロックのパワフルなアクションも楽しめ、現在のドウェイン・ジョンソンより身軽な印象だ。
筋肉もムキムキで、肌の露出が多い軽装鎧姿もセクシー。
主人公の放つ弓矢が威力過剰で、受けた敵がブッ飛ぶのが面白かった。

主人公の仲間達もテンプレ的な奴らで良かった。
飄々としたコメディリリーフ、やはり肌の露出が多くてセクシーなヒロイン、最初は反発するが頼りになるパワー系ライバル、身軽なガキ、マッドな博士、そして可愛い動物!

説教臭さがない、荒唐無稽で純粋なエンタメ映画で、久々にこういう作品が見られて満足。
現在のハリウッドも、こういう方向性の作品もあればいいんだけど、なかなか難しいのかな。