リラリオ

マルジェラが語る“マルタン・マルジェラ”のリラリオのレビュー・感想・評価

4.0
「メゾン・マルタン・マルジェラ」の創立者でデザイナーのマルタン・マルジェラ。「反モード」を掲げ、常に時代の美的価値に挑戦し、服の概念を解体し続けたファッション界の革命児。
公の場に姿を見せることはほとんどなく、その素顔を知る人は極少数で非常にミステリアスな存在として知られていた。
そんな彼は、ブランド20周年のファッションショーを最後に突然ファッション界から姿を消す…。

アントワープ王立芸術アカデミー卒業→ゴルチェのアシスタントデザイナーを務め、更にファッションを学ぶ→1988年「メゾン・マルタン・マルジェラ」設立。
肩と靴へのこだわり→東京で見た地下足袋姿の作業員をヒントに生み出した足袋ブーツ→川久保玲に夢中→白一色の店内と白衣→ブランドタグで盛り上がる風潮に反発した4つタグ…やがてブランド目印になる→初めてのファッションショーは劇場…赤ペンキ、布で顔を覆ったモデル→異質でモダン、話題をさらう→空き地でショー…ニューウエットルック、魔法のような最高のショー→唯一無二、カウンターカルチャー→だが1部のメディアから罵詈雑言…マルタンは傷つき、表に出るのをやめる。

謎の人、姿なきスーパースターとなったマルタン・マルジェラ。そのルーツは…7歳の時、テレビで観たファッションショー→夏なのにブーツ…驚く「スゲェ…デザイナーになりてぇ!」→バービー人形のブーツ改造→人生の決め手になった仕立て人の祖母→ファッションと夢の世界で遊んだ幼少期→ブリジット・バルドーに夢中→初めて作った服…バービーちゃんのイブサンローラン風ブレザー。

一般人をモデルに起用→濃いメイクと無造作ヘア→パチョリの香り→ソックスセーター→割れた皿ベスト→レジ袋トップス→手袋トップス→古着MIX…アーティザナル・ライン→マルジェラ・スタイルを確立→自分の影響力→以前は理解されず苦労したが…理解され過ぎて苦しむようになる→まがい物が相次ぐ→以前のコレクションを染め直しコレクション→人形のワードローブ→転写プリント→フラット→オーバーサイズ→エルメスのデザイナーに就任→シンプル過ぎじゃね?と酷評。

ディーゼルの傘下に→10番、マルジェラ・メン→方向転換、新たな試み→無造作で未完成スタイルちょい休み→メゾン売却で大きな変化→ネット社会に嫌気がさす→そして、20周年ファッションショー…マルタンが引退後、ブランド名は「メゾン・マルジェラ」に変更。

謎に包まれたデザイナーマルタン・マルジェラが重い沈黙を破り、自身について語るドキュメンタリー映画。
マルジェラ、小さい頃から靴へのこだわり凄かったんだな…。7歳で夏ブーツに衝撃を受け、デザイナー目指すなんて…。
マルジェラと言えば足袋ブーツだが…私は隠しヒールのウエスタンブーツ派。大好き過ぎて1足鑑賞用に購入し、10数年たった今でも1度も履かずに保管しているド変態です(笑)

当時ボロカスに言われたが…今ではエルメスの「マルジェラ期」は大人気。
時が経った今でも人々に影響を与え、ファッション界をリードする天才デザイナーマルタン・マルジェラ…最強っス!
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