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MINAMATAーミナマターのぴよぴよのレビュー・感想・評価

MINAMATAーミナマター(2020年製作の映画)
3.9
配信待ちを決めてたけど、ビルナイが出てると知って、ジジババ応援クラブ会長としては俄然観る気が湧いてきて、劇場まで行ってきました🏃‍♂️

水俣病…その昔NHKのドキュメンタリーで知って、あまりの悲惨さに言葉を失った事を思い出す。

ダンシングキャット🐱…可愛らしい名前とは裏腹に、水俣湾に工場が垂れ流した水銀化合物で汚染された🐟を食べた猫が、狂った様に踊って死ぬ姿…正視できなかった。  


1971年、写真家ユージンスミス=ジョニーディップは、アイリーン=美波という女性から、水俣の惨状を取材して世に知らしめて欲しいと依頼される。

水俣に興味を持ったユージンは、写真誌LIFEの編集長ボブ=ビルナイに頼み込んで、アイリーンと共に日本へ。

そこで彼は患者の惨状と、会社と闘う活動家達の死闘を目の当たりにする。そしてユージンもその闘いに巻き込まれて行く。

ユージンスミスに惚れ込んだジョニデが、製作も兼ねて打ち込んだ作品。何が彼を突き動かしたのか?ユージンの写真集?生き方?水俣の惨状?

史実と違う描写もあるらしいけど、アイリーン本人が「大事なのはこの映画を観た人々が心動かされ水俣を知りたいと思う事です」と語っている。

確かにこれを観た後、私も水俣の事をもっと知りたくなって、図書館で水俣関係の書籍を探した。日本で起きた事なのに、その悲惨さから目を背けてた。

ビルナイ目当てで行ったけど→(もちろん渋くてステキ)、ジョニデの一途さ、アンリーン役美波の凛とした美しさ、真田広之・浅野忠信・加瀬亮・國村隼…日本の俳優さん達の熱演にも心動かされた。特に國村隼のチッソ社長は迫力あったなぁ。

物語は有名な「入浴する智子と母」の撮影へと繋がって完結する。なんて静謐で神々しい写真なんだろう。

ラストに流れる世界中の公害の数々…まだまだ終わってはいないのだと思い知らされる。


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おまけの一言

冒頭…タイトルからずっと静寂が続いている場内…ポップコーンの箱をガサゴソさせて食べ続けてる人が居た🍿

この深刻な映画の静かな冒頭に、どういう神経してるんだろう💢

せめて音が流れ始めてから食べられないの?威嚇?しようと振り返ったけど、暗闇の中で特定出来ず…ただただ興醒め😓
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