たま

ふたつの部屋、ふたりの暮らしのたまのレビュー・感想・評価

3.5
これって性的マイノリティーの人たちが、最も恐れていることかもしれない。

パートナーに不慮の出来事があっても、法的になんの権限もない。
一緒に暮らした年月や、愛情の深さは全く関係ないのだから。
遺産や遺族年金も受け取れないだけでなく、パートナーが入院しても医者は病状を説明してくれない。

70代の女性ニナとマドレーヌは、南仏のアパルトマンの向かい合った部屋に居を構えていた。
ふたりは恋人同士であることを隠し、殆どひとつの部屋で同居状態だった。

ある日、マドレーヌが脳梗塞で倒れ一命を取り留めたものの、障害が残ってしまう。

何も知らないマドレーヌの子供たちは、ニナを厄介な存在としか見ない。
確かにニーナの行動は常軌を逸している。

せめてひた隠しにしないで、カムアウトすることの重要性も感じた。
初めは戸惑いながらも、時間をかけて理解してもらえるものだと思う。

愛さえあれば幸せ…だなんて夢の世界の物語。

LGBTQの人たちに対しても、結婚に何故こだわるのだろうか?なんて思っていた自分が恥ずかしくなった。

この映画で覚醒しました。
たま

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