リラリオ

息子の面影のリラリオのレビュー・感想・評価

息子の面影(2020年製作の映画)
3.6
「リゴと行くよ⋯アリゾナで仕事をする」
メキシコの貧しい村で暮らすマグダレーナの息子へススは、夢と仕事を求め友人とアメリカへと旅⽴つが、そのまま消息を絶ってしまう。

消息を絶ち、2ヶ月⋯マグダレーナとリゴの母は街の警察署へ→息子を探してくれと頼む→が、捜査はできないと言われ、ファイルを渡される→国境付近で見つかったおびただしい数の身元不明遺体の写真→そこには無惨に殺されたリゴの写真が⋯→しかしへススの写真はなく、依然行方は分からぬまま⋯
マグダレーナはへススを探すため国境へ向かう。

国境近くの遺体安置所→次々運ばれる遺体袋⋯それは、惨殺され焼かれた多数の遺体→遺体が発見された時に使う照合用の血液を採取→また写真を確認→へススのものとみられるバッグの写真→「焼死体だとDNAは採取できない。遺体は誰だかわからないが、息子さんのバッグがそこに残っているってことは⋯」書類にサインをするように求めらる。
待合室⋯サインに戸惑うマグダレーナに一人の女性が声をかける→息子の遺体を確認しに来た眼科医の女性→「字が読めない⋯息子の友人の遺体と息子のバッグは見つかった。だからってあの子が死んだとは⋯」→「サインしたら捜査は打ち切られる。私の息子は4年前に消息を絶った。街を何度も探し回り、生きていると信じていた。けど、そのうち息子は死んだんじゃないかって思うようになって⋯そして先日連絡が来た⋯4年間探して、死後2週間だなんて⋯」→死んだと思っていた息子は2週間前まで生きていた⋯自分と同じ過ちを繰り返すなと言われ、マグダレーナは、諦めずへススを探す決意を固める。

マグダレーナはへススが乗車したバスについて調べようとバスセンターを訪れる。
息子が乗ったバスが襲撃に遭ってないか尋ねる→「そのような話は聞いていない」事務員にあしらわれる→八方塞がりのマグダレーナ→諦められず、バスセンターをウロつく→そこに先ほどの事務員がやって来る→「人前であんなこと聞かないで⋯バスの襲撃は日常に行われてる⋯時にはバスごと消えることも⋯」→そして、移民施設へ行き、職員のレヒスに話を聞くように言われる。

移民施設へ行き、レヒスに話を聞く→しかし、へススの行方がわかる情報を得ることはできず→わかったことは、バスは襲撃に遭い、乗客は全員バスから降ろされた。そしてアルベルト・マテオという高齢男性が殴られ重傷を負ったが生き残ったということ→マグダレーナはアルベルト・マテオに会いに行くことにする。

アルベルト・マテオの住む村に向かう途中、アメリカから強制退去となった青年ミゲルと出会う→どことなくへススに似たミゲル→ミゲルは、疲れ果てたマグダレーナを実家に招待する→2人はミゲルの母が暮らす家へ→だが、家には母の姿はなく⋯家畜のヤギは死んでいた→「何があったんだ⋯」

息⼦と⺟、それぞれが⼤切な存在を探す。
しかし、2人を待ち受けていたのはあまりにも残酷な結末⋯。

メキシコ、闇深っ!!恐ろしやです⋯
行方不明になった息子を必死で探し回る母ちゃんと究極の選択を迫られ、悪魔に魂を売ってしまった息子⋯これはマジ辛な映画でした。
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