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僕が跳びはねる理由のnisuiのネタバレレビュー・内容・結末

僕が跳びはねる理由(2020年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

自閉症の作家・東田直樹の同名著書の引用で綴る世界各国で生活する5人の自閉症の若者とその家族の物語。
「2歳の誕生日の前日のことも10分前のことも同じように覚えていてそれが線ではなく点で記憶されている」だなんていったいどういう世界なんだろう。まったく整理されてない記憶をどうやって取り扱えばいいのだ。ほどよく忘れることもできないなんて。
ガーナで生活している家族のとても現代とは思えないような境遇には愕然とした。全寮制の学校のあるイギリスと家族会への参加すら憚れるガーナ、国が違うとここまで違うのかと。そこで嘆くだけでなく自ら動いて学校を作った両親がすごすぎる。いったいどれだけの当事者が救われたことか。
上映後の東田直樹のインタビュー映像で語っていたような「自閉症であることを誇りに思える世界」は想像もつかないけれど、自閉症者に奇異の視線が向けられる世界ではなくなるように、私も心がける。
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