認知症の父親とその息子の話なんだけど、関係性が一筋縄ではいかない話で。ボケ老人のセクハラとか暴言って言うけど、あれって結局どんだけ外面よくたって元からそういう人だってことなんだよな。このお父さんも一見妻を愛し子供を可愛がる好男子なんだけど、家事も育児も全然しないし、そこは時代的なものもあるとしても協力すらしなくて、ちょっとでも機嫌を損ねると嫌味言ったり威嚇的な態度に出るような人なんですよ。しかも自分は年寄りだから許されるとでも思ってるのか、息子や娘や元配偶者やその家族に対して、聞くに耐えない暴言を吐く。これ結局甘えで弱さの裏返しという風に描かれてますね。時代にもついていけてない。なんでこんな年寄りの面倒見なくちゃならんのかと思うが、親だからということで我慢して面倒見るし、楽しかった思い出もあってそれでも憎みきれないのだろう。だからこそあれこれと侮辱されたら悲しみも大きい。自分の親がこういう類の晩年だったらどうすりゃいいのか。
