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アイアンクローのskm818のレビュー・感想・評価

アイアンクロー(2023年製作の映画)
3.8
実在のプロレス一家フォンエリック兄弟の話。前半はなぜ呪われた一家と言われているのかわからなかった。世界チャンピオンにこだわる父親にプロレスラーとして厳しく仕込まれたとはいっても虐待かって言われるとそこまでじゃないし、両親も兄弟も仲がいい。子供の頃長男が亡くなってるとか出場予定のオリンピックが不参加になるなどはあったが、それだけじゃ呪われてるって言わんよな。でもなんとなくずっと不穏な感じはしてる。そして後半は畳みかけるかのごとく不運不幸が兄弟を襲う。ひとつひとつはそういうこともあるって話なんだけどさ、ひとつの家族にそこまであるとな。でも別に呪われてるわけじゃないんだよな。何が悪かったんだろう。もしかしたら家族の仲が良すぎたことが悪かったのかも。いつも親や兄弟と一緒にいるから、他の世界や価値観を知らんという。だから何かが起きたときどうしていいかわからんし、勝ってもイマイチすっきりしないし、プロレスしかできることがないと思って追い詰められちゃう。父親もそれしか道を知らんのだよな。ある意味では虐待なのかもしれないけど、親父も不幸だなと思う。
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