たく

マーベルズのたくのレビュー・感想・評価

マーベルズ(2023年製作の映画)
3.4
事前に「キャプテン・マーベル」を観ておくべきだったと後悔。まずキャロルとモニカの関係性がよく分からなかったし、惑星アラドナの王子との政略結婚のエピソードも唐突で、かなり戸惑った。話の展開が「スター・ウォーズ」のプリクエル・トリロジーみたくあれよあれよと進んでいくのにも付いて行けず、消化不良のまま終わった感じ。

キャプテン・マーベル(キャロル)と、彼女を家族のように慕うモニカ、キャプテン・マーベルに憧れる移民系の少女カマラの3人が、互いの持つエネルギーの干渉により能力を使うたびに入れ替わってしまう現象が発生する。‥この時点ですでに訳がわからず頭が混乱した。時を同じくしてキャプテン・マーベルによって母星のハルを滅亡の危機に追い込まれた(と思い込んでる)ダー・ベンが、母星を復興させるためにバングルの力でジャンプポイントを作り出して他の星から資源を吸い上げてて、これを阻止しようとキャロル、モニカ、カマラがマーベルズを結成する展開。

ダー・ベンが水資源を奪おうとしてる惑星アラドナにマーベルズが駆けつけて、そこでは歌が言語になっててミュージカルが始まるのが唐突過ぎて目が点になった。ここで王子が普通に話すこともできるのを「バイリンガルだから」と言うのは笑った。ダー・ベンの攻撃で破壊された宇宙船から脱出するために、猫型のフラーケンの胃袋に乗組員を詰め込むシーンで「キャッツ」の「メモリー」が流れるのがギャグ演出。

キャプテン・マーベルは「アベンジャーズ最強」と謳われるだけに取っ付きにくい高尚なキャラかと思ってたら、本作では人間的な弱さも見せてちょっと親しみが湧いた。彼女が惑星ハルを救おうと取った行動が招いたダー・ベンの誤解を解かないまま終わっちゃうのはモヤモヤした。本作は母星を救おうともがくダー・ベンを含め、悪い人が一人も出てこない優しい世界線だったね。
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