Punisher田中

マーベルズのPunisher田中のレビュー・感想・評価

マーベルズ(2023年製作の映画)
3.0
キャプテン・マーベルはクリー人の内戦を止めるために、クリー人を統べていた人工知能「スプリーム・インテリジェンス」を破壊し、事態は丸く収まったかに思えたが...?!

映画館で鑑賞しないMCUがこんなにもしょっぱいものだとは思いもせず、哀しみを感じてしまった。
基本MCU作品を大体劇場で鑑賞していたのだが、仕事が忙しくて心労が祟ったこともあってか7.8年振りにMCU作品の劇場鑑賞を見送った気がする。
完成された環境を外れ、リラックスできる環境での鑑賞だが、思った以上にのめり込めない作品だったのが良く分かる。
大体がキャプテン・マーベルの贖罪を描いているにもかかわらず、無理にコミカルにしてエンタメへ落とし込めようとする強引さを幾らか感じた。
観客が感情移入出来るようなキツい過去を取り入れた筈がシリアスを表面的にしか掬い上げ無いので、贖罪も単なる形式上のみで軽いものになっているのが悲しい。
ヒーローが贖罪するストーリーが結構好きなので何のためのヴィランなのか、超次元的能力を得て、どうしてヒーローをしているのか、ヒーロー映画の在り方を改めて考えさせられる作品となった気がする。

最近は自分の中で正直ヒーロー映画自体に興味が薄れ始めているのを感じる。
あのジェームズ・ワンによる作品、アクアマンにも興味が湧かず、マダム・ウェブに関しては一生目にすることが無いくらいには無関心。
今作を機にMCUとの付き合い方を考えさせられることとなった虚無作品。
そもそもMsマーベルにはキャプテンマーベルがずっと手に届かなくて、会えない存在であって欲しかったし、モニカ・ランボーとのタッグのみで良かったのでは?
個人的にはMsマーベルからの面子がどうにも作品のトーンをガタガタにしていたようにしか思えない。
元より例のマーティン・スコセッシによるバッシングには賛同していたが、彼の言っていた論理がよりキレる結果となる作品だった。
視覚効果で固めたハリボテ作品はやめて、キャラの造形とカメラワークで魅せる作品をシャンチーやエターナルズの様に制作して欲しい。