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さよなら、私のロンリーのkissenger800のレビュー・感想・評価

さよなら、私のロンリー(2020年製作の映画)
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一回積んでしまうとネトフリ視聴期限もうすぐ終わるよ。まで来ないと見ないマンなので危うく見過ごすところでしたが、いやーこれ良いじゃん、たとえば『コーダ あいのうた』(2021)およびそのオリジナル、毒親の物語であることを意識させまいとする作りになってるから逆にそこばっかりが気になったのと対を為す、見るからに毒親の物語。
なのでどこに目を奪われるか。というと子ですよ子、毒親に囚われた子はどうすれば。
そういう話よね。

家族だの絆だの、旧来型の世界観をお持ちの各位への激烈なアンチテーゼで、得てしてそういう各位は汗腺が脂質でふさがっているため何をどうしようと金輪際伝わることはないし、俺が語り手なら憎悪のあまりそいつらの毛穴という毛穴から血が噴き出てしまえ。ぐらいのスプラッタ展開でなければ気がおさまらないところ、ミランダ・ジュライ、ものすごく静かに語り終えてハードボイルド兼純文学、なにこれー(松本まりかvoice)。という声を耳にする吉岡里帆もかくやの快感を得るに至りました。

なお主人公に覚える既視感はだいたいスティーブ・ブシェミ。
ってだけで話が通じるあなたとなら、この映画についてずいぶん長々と語り合える自信あります。
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