ぬっきー

情婦のぬっきーのレビュー・感想・評価

情婦(1957年製作の映画)
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最後、手のひら返しに次ぐ手のひら返しで、見抜けた見抜けなかったを超えた面白さがあった。
ラストはウィルフレッドの行動に思わず泣いてしまった。
いっけん悪徳弁護士にも見えなくもないタプタプのじいさん・ウィルフレッド弁護士は最初、満身創痍な心臓に爆弾を抱えた弁護士として登場して、見た目からは正直、全然好感の持てるタイプの人間じゃない。
でも物語が進んでいくにつれて、この人が満身創痍なのは、弁護士として誰よりも被告の無実(=運命)に向き合っているからなのだとわかってくる。
それがあるから、最後のウィルフレッドのある決断に、深い決意と真心を感じて泣いてしまったんだと思う。
この物語(映画)は「人は見かけによらない」というのも巧みに織り込まれた映画だと思った。
ウィルフレッドもそうだし、ボールも、クリスチーネも。
とにかく、久しぶりに物語として面白え…となる映画だった。
ビリー・ワイルダーの映画、今年はたくさんみていきたい。
ぬっきー

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