原作は原田マハ氏の代表作の一つと言っていいほどの名作。本作とは、原作とは全く違うストーリーで、原作と謳ってよいのか、甚だ疑問。むしろ、同名の小説を穢してしまっている
役者陣の演技はどれも素晴らしい。が、効果的にドラマの波を作らない演出と、舞台劇にしか出てこないような台詞回しが、本作を凡作にしてしまっている。役者がいくら頑張っても、本と演出がダメだと、いい映画にはならない典型的な例となってしまっている
しかも、映画への愛を充分には語り尽くしてるとは言い難い、というか、既存の映画の枠を超えることこそが映画の醍醐味といいながら、全くそれが出来ていない
予定調和の中で、旧世代から、お情けでいいねをもらって満足するくらいなら引退するべきではないだろうか?
少なくとも、名作、「キネマの神様」の名を冠するには残念ながら値しない