リック・ローマン・ウォー監督と
ジェラルド・バトラーの再タッグ。
ジェラルド・バトラーは製作にも携わる。
彗星の破片が隕石となって地球に衝突する。
更なる巨大隕石により世界崩壊まで48時間。
それによって派手な災害場面が怒濤のように襲う訳ではないのだけれど
落ちた瞬間、周囲が無に帰すTV画面は
いつここがそうなるかわからないという
恐怖と緊迫感は感じられた。
あの衝撃波は映画館の大画面だからこそ伝わってくるのが意外と良かった。
未曾有の危機が迫る中、
ジェラルド・バトラーとその一家の必死の行動を追うことになる。
世界を救いがちな彼が、一般市民という設定は意外に面白く
浮気をして妻と不仲で立場が弱めなのも今時っぽさがある。
身近な存在だからこそ、現実的だなと感じる面も多い。
正しい情報は後から出て来たり。
お店を襲撃したり、緊急避難の権利を奪い合う。
子供だけは何としても助けたい。とか。
空港で市民を取り仕切るのは軍人たちで
彼ら自身も家族も助かる訳ではないのに
職務をまっとうする姿勢
でも少しの情けを見せてくれたりと
一般市民との対比が興味深かった。
それに気付いて奥さんが謝るシーンを入れていたのが良かった。
車に乗るとき、母親は子供と一緒に後部座席に乗らないのがアメリカっぽいなと思った。
母親の父親がスコット・グレンで
出演時間は短いものの、
素敵なグランパで胸がキュッとなった。
グリーンランドの大地は美しかった。
以下少し内容に触れる感想⚠️
こんな状況だからバトラー一家の行動はわからなくもないし
自分もするかもしれない。
しかし遅らせたことで……は唖然とした。
大統領アラート、これはひょっとするとありそうな気がする。
政治家は出ては来ないけれど、そのぶん自分達だけがっていう描写はなく、
冷静に徹してるという印象。
医者と建設土木技術者は復興に必要っていうのも何か生々しくて。
ディザスターやパニックものって
ノンストップやサバイバルで楽しんでしまうところもあるのだけれど
これは何だか空気が違った。
皮肉もきいているのかな。
彗星とか影響とかはもう少し情報が欲しかった気がする。
2021レビュー#116
2021鑑賞No.219/劇場鑑賞#24