父親の再婚や将来の設計など、本音をさらけ出せない現実と距離を置くために「猫をかぶる」。その行為を比喩ではなく、本当に猫になってしまう事で表現したのは、アニメーションだからこそ可能な事。このプロットの時点で勝利していると思えたのだが、、、、。
この「猫をかぶる」というフレーズが本編ではほとんど出てこないのはどうした事なのだろう。女子中学生が猫に変身する。人間である時の自分と、猫である時の自分で、周囲の人達、、、というか憧れの男子の反応が全然違う。そこだけにストーリーが終始してしまい何とももったいない感じがした。
ジブリと新海作品を混ぜたような映像も既視感が強く、大人が観るには物足りなさがある。一方で子供が観るには、恋愛要素が強すぎるし、Netflixという媒体も不向きでは無いかと思われる。他の猫達の背景も描いて欲しかったな。
パッと見の印象は綺麗なので、猫好きの人には堪らないものがあるのかもしれない。