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ザ・コールのTSのレビュー・感想・評価

ザ・コール(2020年製作の映画)
4.0
【過去からの声】84点
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監督:イ・チュンヒョン
製作国:韓国
ジャンル:スリラー
収録時間:112分
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 かなり見応えのある韓国映画でした。本来ならば3月に上映だったそうですが、コロナウイルスの影響により、netflixが11月27日から先行配信という形になりました。タイムトラベル系なのですが、その緊張感たるや凄まじい。連続殺人犯のヨンスクを演じるチョン・ジョンソが凄まじかったです。

 スマートフォンを落としたソヨンは仕方なく物置にあった古い電話機を使用する。すると、不気味にも電話が鳴り響くのだが。。

 今作の素晴らしいところは、今では当たり前となっているスマートフォンを使用せずに、古い電話機を使用しているところにあるでしょう。これにより誰から電話がかかってくるか中々わからないし、電話の着信音も不気味に大きいため緊張感、恐怖心が倍増していきます。なんと、ソヨンは20年前にそこに住んでいた女性、ヨンスクと会話することになるのです。

 電話で過去と未来がつながる設定は『オーロラの彼方へ』を思い出されますが、今作は感動モノでも何でもなくスリラー映画。最初こそなごやかに会話をする二人。しかし、たまたま話をしていたヨンスクがいた世界は、実はソヨンの父が亡くなった命日であったのです。ヨンスクが未来を変えてあげるとしたところで、事態は思わぬ方向に進んでいきます。

 タイムトラベル系の暗黙のルールとしてあるのが「過去を下手に改変するな」ということ。今作はそのルールを破るとどうなるかということを証明してくれてるかのようでした。無論、現実世界でこのアクションは出来ないのですが、やはり過去を変えてしまうのは恐ろしいことなのだということがわかりました。

 後半には触れませんがあえて一つだけ言うとすると、この場合圧倒的に未来側にいるソヨンが不利であります。ヨンスクは過去側にいるため、自分の行動により未来を改変してしまうことは容易です。つまり、ソヨンは人質のような状態になってしまうのです。

 テンポもよく、終盤に向かうにつれて面白くなってきて、ラストは目が離せません。netflixで見たい作品は日に日に溜まっていくばかりなのですが、今作を見ておいて良かったと思いました。最近映画を見る時間がなくて、見てもあまり響かない作品が多かったですが、こういう作品に出会うとまた時間を作って映画を見ていきたいなと思えますね。オススメです。
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