【現代アメリカを無限に考察できる題材を提供してくれる作品】
最新作「マトリックスーレザレクション」と並び、現代アメリカが抱える暗部を暴くような作品。
政治的な意思決定により人類の危機に対して現行のシステムが機能不全に陥っていること。そのシステムには、いわゆる三権に加えてメディアも含まれ、機能不全を助長するような状態に陥ってしまっていること。資本主義や民主主義といった現代人に内在化された価値観が、このままでは人類の危機に立ち向かえないことを示唆している。
どのシーンが、どのメタファーなのかをいちいち論うことはしないが、本当に良く出来た作品であることに間違いない。
私たちは、空を見上げ、立ち上がることができるか。そんな分かりやすい命題を突きつけてくれている。
余談だがディカプリオは、このようなダメな男を演じると抜群に面白く痛快だ。タイタニックの彼ももちろん素敵だが、中年の脇の甘いダメな男役は、彼のハマり役だと改めて感じた。
2022年は、Look up and take action の年にしないといけない。