あもすけ

ミッドサマー ディレクターズカット版のあもすけのネタバレレビュー・内容・結末

3.7

このレビューはネタバレを含みます

共同体の狭さによって誰からも見える形として在るという、この現実そのもので、欺瞞に満ちた物語だってそれで誤魔化して成り立っている世界から見ても何も特異なことはないはずなのに、特異に見えるとすればそれは何なのか。薬物と力業の共鳴で相対化されていくのは人体破壊描写ももちろんだけどあの嘆き叫ぶのを大勢の叫びで囲むとこ笑ってしまうくらいおぞましくグロかった。そこに救われるひとりがいることと対になるみたく、物語に殉じる人間が薬もクソもなく苦痛の叫びをあげるところ、あれがあってよかった。そうでなくては全部嘘だし、飛び降りるふたりの違いも超嫌らしく見せつけてくるのはわざとらしくもありながら、総出でぼかしてくるのに対しての生身の反抗みたくも感じてしまう。とにかく考えたら考えただけ現実そのものと思えてしまって厭だった。
あもすけ

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