方眼

街の灯の方眼のネタバレレビュー・内容・結末

街の灯(1931年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

1931年”City Lights”。チャップリンの真骨頂。コントを積み重ねてドラマを作る。笑いの為のフリ技法がドラマでも活きる。冒頭からトーキーで変なボイス。登場は彫像で夢見る道化、ズボンの穴まで計算。二人の悪童から盲目の花売りとの邂逅。所作と、車の音を想像させるタイミング演出。盲目の登場人物は、チャップリンと観客を共犯関係にし、サスペンスを盛り上げる。もう一つの重要関係、酔漢とシラフで二重人格の富豪。この設定でギャグ連発、水に落ちるのとかズボンに酒とか二人の泥棒と警察とか。カフェのパスタと紙テープ、パーティのハゲ頭。そして白眉のボクシング。ここでも黒人のシャドウから、勝者の帰還、さらに強い男、リングでのダンス、ゴングの天丼まで圧巻。ラストに向けては手紙の扱い、金を渡すのもどうやって三枚渡すかの細かいやり取り。最後、花とお金を恵んでもらって、気付き。絶妙な終わり方だが、多分このあとは、フリで出た美青年の富豪に彼女を譲るんだろう。
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