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TITANE/チタンのstのレビュー・感想・評価

TITANE/チタン(2021年製作の映画)
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いかにも男性性を連想させるようなギラギラしたモーターショーに始まる導入部。”チタン”は剛性、”簪”は権威性のシンボルであることを思わせるごとく異常な「猟奇(的な強さ)」を見せるアレクシア(アガト・ルセル)。殺しの最中に流れるジム・ウィリアムズの音楽よ。ギャランス・マリリエの家で椅子で踏み殺される男の意識が朦朧になるにつれてローパスのこもった音になってくとこ好き。冒頭真面目に観てたけどメカノフィリア通り越して身籠るのは流石にギャグすぎて気が抜けた笑
ハードコアな前半と一転して後半は『RAW』に続く父娘モノになってて、母親が存在感なさすぎる(し、まとも"すぎる"描かれ方がされている)のがちょっと気になる。ギリシア神話を下地にしてる(ガイアとウラノスが合体して「タイタン(=チタンの語源)」となる)からこその悲劇と喜劇とホラーのないまぜってのを知って、「なるほど」となった。前半の勢いが凄くて、隣の人は時々目と耳塞いでたり後ろの人も気持ち悪くて席立ってたりしてて結構ヤバめかなと心配してたけど、終わった後体調悪くなるどころかめっちゃ腹減ってシネマートのビルの向かいの富士そばでカツ丼セット食べて帰ったな。
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