竜平

ジョン・ウィック:コンセクエンスの竜平のレビュー・感想・評価

4.2
シリーズ4作目。伝説の殺し屋「ジョン・ウィック」がついに犯罪組織の大本「主席連合」との最終決着に乗り出す、というところから始まる話。超絶ガンアクションエンターテイメント、その恐らく最終章。

個人的には前作『パラベラム』がなんとも尻すぼみ、からのノレない展開のまま幕引き、だったもんで、熱が冷めてしまって劇場にも見に行かなかった今作。まぁ続きはやっぱ気になるし、配信に来たら見ちゃうよねってゆー。そんなこんなでこのシリーズ特有のアクションがまた素晴らしくて、そのシーンの数々にはやっぱり胸が躍る。前作では終盤へ進むにつれてなくなっていってしまった「ガチ感」というのも、今作では最後の最後まで続いてくれるもんで満足。要するに「殺るか殺られるか」の緊張感がこのシリーズには絶対あってほしいよねって話。今回はジョンの旧友でもある盲目の殺し屋「ケイン」役でドニー・イェンが、もう一人旧友「コウジ」役で真田裕之が参戦。ここらへんはもう雰囲気からしてバッチリ、というか「らしさ満点」のハマり具合。他にも懸賞金狙いのアウトロー的な男も介入してきたりして、バトルロイヤル感にワクワク。にしても、まさかの大阪にもコンチネンタル・ホテルが、ってことで近年だと『ブレット・トレイン』的な、もはやお決まりのヘンテコ日本描写よ、これは嫌いじゃない、し、まぁ日本が舞台になるってだけでなんか嬉しいし楽しいよねっと。バトルのシチュエーション、バリエーションも相変わらず豊かで、今回はとくに長回しでのアクションシーンが良き。銃はもちろん刀に弓矢に、まさかのヌンチャクに、そんで殺傷の方法もサラッとしてるもんから意外とエグいのまで様々。4作目にして、メイン俳優たちはもちろん、やられ役のスタントマンたちもめちゃくちゃ素晴らしい仕事してることに気づく。この部分は1作目から見返してみても楽しいと思う。吹っ飛ばされたり高いとこから落下したり、単純に撃たれた時の死に様だったり。終盤の階段バトルなんかは大いに燃えるはず、俺は燃えに燃えた。

その他のキャストとしては1作目からのイアン・マクシェーンとランス・レディック(R.I.P.)、2作目からのローレンス・フィッシュバーン、に加えて裏社会を掌握する侯爵役にビル・スカルスガルドが登場。でストーリーとしてはまぁ結構引き延ばし引き延ばしだし、設定も取って付けたような印象なんだけど、今回諸々ちゃんと着地させてくれるのが良き。前作みたいにまた解決せずキアヌの「yaeh...」終わりだったらどうしようかと思った。そんなこんなでアクション以外の細かいとこにはツッコミ入れない約束で。例えば変なクラブでのバトル、真横でガンガン人が殺されてんのに一般人わりとずっと踊り狂ってる、とか、例えば凱旋門周りのバトル、ガチ撃ち合い殺し合いが始まってても一般人の車はお構いなしに突っ込んでくる、とか、てかそもそも警察何してんの、とかね。さすがに違和感もあるとこあったけど、いや気にしない、気にしない(呪文のように)。あと上映時間がさすがに長いかなーってのもある、途中ちょっと我に返ってしまう瞬間が、あるっちゃある、けど、前述したように前作よりは「ガチ感」があってバッチリ楽しめたし、とにかくアクションがもう文句なしだからもう許す。いやブーブー言って俺がわるかったごめん。ありがとう我らがジョナサン・ウィック。
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