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アンモナイトの目覚めのlololoのネタバレレビュー・内容・結末

アンモナイトの目覚め(2020年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

ケイト・ウィンスレットとシアーシャ・ローナンの演技の相乗効果すごい。「お前が気に食わない」とか「めんどくさいやつだな」とか、「意外といいやつだな」みたいな互いへの認識の変化が、特段明言されてないのにひしひし伝わるあの感じ。

“海の近く”なのに、ケイト演じるメアリーのやることが水に触ることではなくて“アンモナイト発掘”で、石や土と格闘している姿が、修行とか禊とかそういうものを連想させた。
教会のおばさん?とのなんとなく気まずい関係とか、発掘する人としての栄光が過去のものになったこととか、そういうところが何かメアリーを頑なにさせているんだろうなあ。

ただ、作品のモチーフになっているアンモナイトが、2人の人間性や関係の何を表現しているのか、それがちょっと伝わって来にくいように思った。想像は出来るんだけど、作品としてどう紐づけたかったのかな?とは思った。
予告編にあった、「私のアンモナイトは博物館で眠っているわ」というセリフの使われ方次第かな〜と思ったけど、ちょっと肩透かしを食らった気分。

そして何より、この作品にとって一番の不運は、海×女性同士の恋愛ということで、どうしても『燃ゆる女の肖像』と比べてしまう点。公開時期や色味の使い方、作品全体のテンションが似ていたし、ラストで言葉を交わさないというところも似ている。本当に、不運だったと思う。単純に、『燃ゆる〜』の出来が良すぎたんだ…。
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