リコ

アンモナイトの目覚めのリコのレビュー・感想・評価

アンモナイトの目覚め(2020年製作の映画)
3.3
良くも悪くも「ゴッズ・オウン・カントリー」の姉妹編みたい。
似たようなシチュエーションやモチーフのリフレインがあり("朝チュン"場面や、生まれながらに死んでいる小動物など)、だけども「ゴッズ」のような清涼感やカタルシスを期待してると肩透かしをくらう。やはりそれは、現代のゲイ男性と19世紀のレズビアン女性との差異がもたらす不合理さゆえだろう。

前作があれだけの傑作で、似たような題材の「燃ゆる女の肖像」が大ヒットしたあとだけに、リー監督のプレッシャーは半端なかっただろうが、何とか二作目としての及第点は出せてたかな。
ただし演出は良く言えば淡々、悪く言えば単調(特に、"音"の表現)で、せっかくの役者陣が勿体なかった。

「ゴッズ~」で見る者全ての心をとろけさせた(!)ゲオルゲさんこと、アレック・セカレアヌは、あんまり目立たない役で、それもすごーく勿体なかったっす。
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