ゴージャスだかチープだか分からないような、シュールで幻想的でやたらと綺麗な世界は一見の価値あり。
昏睡状態の人々の記憶と夢で作られている世界の中で、凶悪な怪物から身を守る共同体の人々の生活が描かれます。
この世界の設定が、重力が歪んでいて時間の経過が現実世界の100倍遅いという、バッタもんノーランワールド感に満ちています。
この世界がなぜ存在するのかという種明かしもそこそこに納得できるものだし、そこからちょっとダークなエンディングにつながっていくところも悪くありませんが、登場人物たちの魅力のなさが難点。
最後の怪物の行動は都合が良すぎて意味不明でしたが、まぁいいやと軽く流せるのでオッケー。