磨

アプローズ、アプローズ! 囚人たちの大舞台の磨のレビュー・感想・評価

3.5
スウェーデンの俳優ヤン・ヨンソンの実体験をもとに、崖っぷち俳優と囚人たちが繰り広げる塀の中の劇団の奮闘を描くフランス発ヒューマンドラマ。

コロナ禍で中止を余儀なくされたカンヌ映画祭で、賞を設定しない《カンヌレーベル》に認定され、その後のヨーロッパ映画祭ではコメディ作品賞を受賞。

人種・難民・トラウマなどのバックボーンを抱えるクセ強めの囚人たちに演技を教え更生させる!みたいなストーリーは、紆余曲折ありながらもテンポよく進んでいく。
そして念願の大劇場からオファーが届く。
…ん、良質な映画とは思うけど、予定調和気味なの?とか思っていたら、最後に思いもよらぬ展開。
なんともラストにフランス映画らしい捻りが効いててなるほど‥と。ちょっと美談すぎないか?という気持ちは残ったけどね(笑)


囚人たちが演じるのは「ドライブ・マイ・カー」の冒頭でも登場した”ゴドーを待ちながら”。この囚人たちとリンクする内容に少しニヤリ。
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