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ショック・ドゥ・フューチャーのkekqのレビュー・感想・評価

3.5
ハウス、テクノが産まれる少し前、黎明期電子音楽の可能性に魅せられた女性のとんでもなく濃密でエモーショナルな1日。

個人的に電子音楽が今も昔も本当に大好きなので、強いシンパシーを持って楽しめた。
アクサク・マブールやローリー・シュピーゲル、テリー・ライリーの名盤など、明らかに今の視点で評価されてる音楽をチョイスしてくれるのでどうしてもニヤニヤしてしまう🤓

「JBとクラフトワークの融合」や「真実が知りたければ音楽聞くより新聞読む」などどこかで聞いたフレーズも散りばめられており、おしゃれ映画に見せかけた完全なオタク向け映画だった。

あとみんな基本的に主人公に優しくて親切だったので安心して見ることができた。相当甘やかされてるぞこの子は。後半の外で口論するシーンが好き。

音楽制作のすべてがパソコン一台で完結できる今、最後の演奏シーンの希少さに感じるものは多い。「あえてこの方法でやる」と「これしかやる方法がないからやる」ではニュアンスがだいぶ違う。

無粋とは知りつつ、どうしても言いたくてツッコミどころを列挙。

・たった数時間で作った曲が大物プロデューサーにベタ褒めされるほど音楽は甘くない
・明らかに時間はあったし使える機材もゲットしたのにCM曲を突然蹴ったのは完全に謎。無責任すぎる。依頼したおじさんは悪者扱いされてかわいそう。
・あんな高級機材が並んでる部屋で喫煙しまくってパーティまで開く神経が信じられない。直せないならせめて機材は大事に!
・借りた機材に灰皿を置くんじゃない!
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