まいたけ

Reframe THEATER EXPERIENCE with youのまいたけのレビュー・感想・評価

Reframe THEATER EXPERIENCE with you(2020年製作の映画)
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Perfume 観にニューヨークやサンフランシスコに行ってると言うと、多くの反応は「えーすご」とか「しんじられへん〜」とかそんなかんじ。
でも自分としては、何か言い訳がないと海外旅行とか思い切って行けないわけで、そういう意味で全然アクティブでないと思っています。Perfumeは言い訳やねん。

初参戦から、各公演ほぼ1回以上は観てきたけど、Reframe2019は1週間以上も公演があったのにもかかわらず全部落選。幻のライブだったのですが、NHKの放送もなんとなく観れなくて今回の映画化で初めて鑑賞しました。
観れなかった理由は、参加できなかったこともあるんだけど、ライゾマの技術を目の当たりにするのが怖かったから、というのも実はかなりあって、自分の無力さを思い知らされるのがけっこうツライとこでもあるのです。

しかし今回はコロナで公演自体が行えないこと、たぶんやけど、オリンピックの演出が内定してただろう(春のライブのMCがかなりそれを意識したものだとかんじましたが…どうだったのだろう)Perfumeの応援のつもりで観に行ってきました。

今回新たな試みとして、視覚聴覚障害のある方向けへの情報保障アプリ「UD Cast」を使って、Perfumeとライゾマティクスによる副音声や字幕解説(+通常の字幕・音声解説)が行われており、情報保障を業務で行なっている弊社としてはそちらも観ておかねばと、主音声のみの鑑賞と、2回目にライゾマによる副音声解説を鑑賞。演出の仕組みの答え合わせのようなかんじで2回目も楽しく(そして少し嫉妬しつつも)鑑賞できました。

ライゾマというか、Perfumeチームのすごいところは、デジタルだけですごい技術をどんどん投下するのではなく、人力やアナログの良さを認めつつ、嫌味なくテクノロジーを導入するそのセンスだと思うんだよなあ。そこがチームラボとの大きな違いの気がする。
特に最後の「無限未来」と「Dream Land」の2曲は、ここまであんだけやっといて最後はこれなんや! という演出で素晴らしかったです。ライブよりも冷静に観れるし、このかたちもアリだなー。Perfumeの解説(というか雑談)は観れなかったけど、製品化されたら観てみようと思います。

福祉アプリをエンタメに使う柔軟な発想もすごい。アプリの存在を啓発するのにも一役かってるし。

正直言ってバイアスなしでは観られないですけども、音楽好きな人、テクノロジー好きな人、舞台演出が好きな人、そういう人ほどPerfumeってバカにしてる人もいると思うんですけど、多くの人にPerfumeのライブは体験してもらいたいなあと思います。
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