まず、イランの内情はまったく知らずに観ました。
たのしい？ ドライブ旅行の雰囲気のなか、ときおり不穏な空気がふと出てきて、だんだんその空気が濃くなっていくかんじ。
ジャケの次男坊だけはまったくなんも知らなくて、ときどきその子が濃くなった空気をかき混ぜてくれるっていうか。
イランの風景も自分は初めてみましたが、どのカットもびっくりするくらい美しくてみたことない風景ばかりで、不謹慎ながら自分もあそこでキャンプしたい、と思ってしまいました。
肝心の旅の行き先は最後まで具体的には描かれなくて鑑賞時は義勇団的なかんじを想像してたんだけど、その後監督インタビューを読んでいると、亡命しての出稼ぎなのかな。Spotifyで楽しみにしてたポッドキャスト「ハイパーハードボイルドグルメリポート」の脱北者の回で、日本から北朝鮮に送金とか手紙とかふつうに送れてたのしってびっくりしたけどあんなかんじでしょうか。
イランでは映画制作には当局の検閲があるようで、偽の脚本を提出して本作を制作したのだそう。想いはセリフにせず、イランの懐メロに込めたとのことで、まだまだ自分は世間や世界を知らないな。
