この美しい映像を映画館で観ることができて良かった。
「ノマド＝遊牧民」
遊牧民、つまり家を持たずして生活すること。
主人公がノマドとしての生活を始めた1年間を四季を通して描かれている今作。シビアな側面も描きつつ、旅を続けることで出逢う広大な美しい景色も映し出されていて、余韻たっぷりの作品だった。個人的には天井が高いAmazonの倉庫も見ることができただけでも高揚感を得た。
家を持たずして生活するって身軽なようで、心の中には深い傷や喪失感を持っている人も多いんだなと考えさせられた。それでも人と出逢い、旅で自然に囲まれ、また人と再会し、生き続ける姿が胸に焼き付く。
あと実際にノマドとして生活をしている方々も出演しているとのことだったが見事に作品に溶け込んでいて、素晴らしかった。クロエ・ジャオはアジア系女性監督としても今後の活躍が楽しみになりました。
多くを語らずとも余韻を残す映画がやっぱり好きだなと思いました。
