言わずと知れた話題作。
音楽と撮り方がすごくイイね。
見てるとまるで僧侶のような穏やかな気持ちになる。
精神年齢が非常に高い映画で、内容としては集中して見られるようになっていたものの、自分には理解に苦しむ部分があった。
生まれたときから安易な娯楽に囲まれていてしかもそれをフル活用してきた自分のような人間にはこの人達の生き方は理解しがたい。
俺は人生はどれだけ楽しめるかみたいなものも一つの基準にして生きているが、ノマドの人達もその部分は同じだと思うのだが、この人達にはどこか酷く無感覚のようなものを感じる。楽しみ方が違うというか。
ノマドの人達は高齢者が多いということで、やっぱ人生観も深いよね。
まず根本に、人生は素晴らしいという支えのようなものがある。
たぶん(というか確実に)単純に見たらこの人達の方が厳しい人生送ってると思うけど、それを悲劇的に感じさせない何かがある。
たぶん俺がいきなりこの生活に放り込まれたら瞬間的に病む自信ある…笑
やっぱり色々想像を絶する人生を送ってきたからこそ辿り着ける心境。
色々わかったようなことを書いたけど、正直ノマドの人達とひとくくりにすること自体が大いに間違っていて、ノマドの人達でも悩み苦しんで自殺考えてる人だっているだろうし、そんなん人によって色々違うに決まってる。
そういうところから社会問題とか、人生設計とか、そういう具体的な議論に繋がっていくんだと思う。
ただこの映画一本見ただけでへえノマドってこんな感じなんだーで終わらせたら何の意味もない。
でもあくまでこういう生き方もあるよね、こういう価値観もあるよね、ってことを考えるきっかけになるって意味では見る価値はある。
俺も30年後とかにはこういう人生観になってんのかなあ。
