アギゴン

親愛なる同志たちへのアギゴンのレビュー・感想・評価

親愛なる同志たちへ(2020年製作の映画)
4.0
あらすじ

「ノボチェルカッスク事件」
ソビエト連邦最大の労働者暴動で起こった悲劇。
共産主義統治に陰りが見え始め、物価高騰、労働賃金のカットと市民は生活に困窮をきたし、抗議を起こす。社会主義国家で大規模なストライキが起き事に危機感を感じた政府はストライキ鎮圧すべく、
5000人もの市民に銃撃を開始した…。
共産党員の女性リューダは、市民暴動の鎮圧で政府が銃撃する中、18歳の愛娘の身を案じ、凄まじい群衆パニックが巻き起こった広場を駆けずり回り、必死に娘を探しながら、目の当たりにする残酷な現実。祖国を愛し忠誠を誓った共産党への疑念に揺れ動くリューダ。権力とひとりの母親としての狭間で苦しむ彼女が選んだ道とは…。

実際に起きた事件を元に制作されたこの作品。
ロシアとウクライナ情勢の悪化をニュースで目の当たりにしている今、とても気になって見た作品です。
無差別殺戮。速やかに遺体撤収と街の修復が行われ、その事件の隠蔽の為に市民に様々な圧力をかけていく様が重苦しく描かれていました。
今、ロシアがウクライナにしていることを60年前に同じような事を自国の市民に対してもしていたとは、ロシアの国の体制に恐怖を覚えました。
歴史は繰り返される…一体どれだけの血を流せばこの誤った歴史を終わらせる事が出来るのか…。
人間の愚かさが悲しい
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