金柑

ナショナル・シアター・ライヴ 2020 「シラノ・ド・ベルジュラック」の金柑のレビュー・感想・評価

4.4
言葉、言葉、言葉!
冒頭もハムレットだし

シラノドベルジュラック、名前だけはよく聞いていたけど作品を観るのはこれが初めて。まだこれしか観ていないのでだいぶ印象は偏っていると思うけど、なるほど様々な再演が行われて愛されてるわけだなあと感じた。スタンダードなものも観てみたい。手っ取り早いのは映画かな?

ラップがメインというのは噂に聞いていて果たしてどうなることやらと思っていたけどなるほどな。詩/韻文をより現代的にするとラップになるのか。思いの外すんなりと受け入れられた。
下手な日本語ラップ芝居は観ていて恥ずかしくなることもあるけど英語でもそうなるんだろうな、というのがモンフルリーの下手ラップで少し感じられた気がする。やはり母国語でない限り完全な理解は難しいけど。

ゴリマッチョで髪の短いマカヴォイには興味ないつもりだったけどやっぱりかっこいいわねちくしょう……シラノ………
ロクサーヌと二人で話している時のシラノの表情や話し方があまりにも優しくて切なくて堪らなくなる。

冒頭のマイクケーブル捌きがエグくて爆笑したけどぶちぶち抜いたり挿したりするのヒヤヒヤする!!あとケーブルで縄跳びするな!!!!!
マイク抜き挿ししてる時のブーンってノイズはSEとしてわざと乗せてるだけで実際はちゃんとオペが操作して対策してるよね、さすがにね?

シラノの訛りはスコティッシュかな。テナントさんと同じだなと思った(調べた、アイリッシュかと勘違いしたけど違った)クリスティアンとの違いを出すためなんだろうか。一人で二度おいしい…シラノのマイクは肌の色に合わせてないのも意味があるんだろうか。
そろそろイギリス近辺の訛りを判別できるようになりたいけど適当な動画じゃなくてきちんと資料としてあたれるものってどこにあるんだろう…

ドギーシュの彼、一人の男と二人の主人の彼だ…!勝手に若手のイメージだったけどすっかり中堅の感。
金柑

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