タカシ

ザ・フラッシュのタカシのレビュー・感想・評価

ザ・フラッシュ(2023年製作の映画)
4.6
『過去に戻ってやり直せ!』


まあ何をもって最高というかはいろんな基準があるとしても、最高レベルのヒーロー映画だということは間違いない傑作。

「スパイダーマン ノーウェイホーム」はまさしくあれ一回こっきりの大技だったが、フラッシュの場合、もう一、二度はやってもいいんじゃないかと思える。

いつ頃この作品が制作されたのか、もうよく分からないのだが、冒頭の「ジャスティス・リーグ1.5」みたいなところから異常にサービス過剰だなと思っていたが、まあ次から次へとサービスの止まらない満漢全席状態。

ほんとにさ~。

これもう2年前に公開出来てたらねぇ。

いやわかるよ。
「ワンダーウーマン1984」。
コロナ禍の最中に公開して興行的には全然だったもん。

でもさ、
「コロナ禍で興行いまいちでした」
って言うのと、今公開して
「なんかよく分かんないけど興行いまいちでした」
って言うのと、どっちが良かったんだよ、って話だよ。

あの頃公開してたら同じ損するにしても今ほど損する事もなかったろうに。

あとキートンバッツの存在は隠しとくべきだったんじないかなあ。
「ノーウェイホーム」が幸せだったのは、完全に公開までシークレットになっていた事がよりにもよって最大のサプライズだった訳じゃない?

ああいう観客にも製作にもハッピーな事ってそうそうないと思うのよ。
まあ公開が延び延びになって隠せるものも隠せなくなった、って事はあるかもしれないけど、本作はそもそも言っちゃう事を宣伝の肝にしてたような感じだったもの。

そりゃマーベルにかなわないよ。

あとはDCEUの未来。
本作品の世界線の先にあるはずだったのが完全消滅させられた「バットガール」な訳なんだが、それが経済的な理由プラスアルファとしてDCEUの終了があって、エンドロール直前のサプライズで完全にこの世界線の継続がないということが分かるんだけど、それにしても「アメスパ」終了に匹敵する非道さだとは思ったよ。

本作はそういう本編内以外の外の出来事に左右されすぎな一作だと思った。エズラ・ミラーの一件も結局なんか煮えきらないままの見切り発車だった。彼はフラッシュ続けるの?リキャストするの?

新しいDC制作陣には、なんとか無茶でもいいんで、スーパーガールをサッシャ・カジェさんで作ってほしいなあっていうのがこのレビューの結論です、はい。

劇場(吹替版)にて。
2023#0003
タカシ

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