このレビューはネタバレを含みます
『監督の仕事とは』
「シン・ウルトラマン」の時は、鑑賞後、どっちかというと『激怒』って感じだったんですけどね、今回はなんというか私が言うのもなんだが「なんか嫌いになれない」という感じでした。
そしてそれを決定づけたのが、NHKで放送されたドキュメンタリー。
ドキュメンタリー込みで作品を評価するなど邪道中の邪道でしょうね。
ただ、今まで見たことがないような、新しいアクションが見たいという姿に異様な迫力があったんですよね。
そしてそれが結局、あまり上手くいかなかった事も私達は知っている。
どんな事でもそうですけど、「努力すれば報われる」なんてのはやはり嘘なんですよね。
考えに考えれば、最後に神が降ろし給うた、究極のアクションシーンが産まれるなんて事はないんですよ。
そういった意味で興味深い一作となりました。
浜辺美波のことを褒めるとこのレビューがそれで埋め尽くされて終わるのでやめますけど、後は二号ライダーの柄本佑が本当に良かった。
展開なんかは本当に結構な粗がそこかしこにあって、「これライダー要らんやん」とか「ショッカーっていつも何してはるん?」とか「改造人間より改造人間作る博士の方が多いんとちゃう?」とか。
でもまあ観てる間は気にならない、なんてな事は全然ないんだけど、うん割りと観れましたね。
それもこれも多分観終わった時の、読後感的なものが、とても良かったからじゃないかと。
そしてこの作品が他の作品と大きく違うのは、その気持ちよかった体験すら霧散させるドキュメンタリーが付いていた事。
いやあ、Blu-rayとかDVDにはあのドキュメンタリー、必ず特典につけるべきですよね。あのドキュメンタリーがちょっとだけずるいのは監督とアクション監督のイザコザに終始していること。
この作品はアクション映画であるからにはしょうがないんだけど、もっと他の要素も見たかった。
見たかった上で、あれでいい作品になる訳ないだろ!って誰でも思う。
まあなるべくしてなった失敗作、と語り継がれる作品にはなったかなとは思いました。
うん私のレビュー結構混乱してんな。
劇場にて。23.03.30
2023#001