かずぽん

カムバック・トゥ・ハリウッド!!のかずぽんのレビュー・感想・評価

3.0
【これも愛すべき爺さんムービー】

監督:ジョージ・ギャロ(2020年・米・104分)
原題:THE COMEBACK TRAIL

何かお気楽に笑えるモノが観たくて、以前から気になっていた本作をチョイス。
何しろ、ロバート・デ・ニーロ、トミー・リー・ジョーンズ、モーガン・フリーマンの3人の御大がコメディを演じると言うし、どんな爺さんぶりを見せてくれるのだろうと興味があった。
本作公開時のそれぞれの年齢は、「デ・ニーロ 77歳」「ジョーンズ 74歳」「フリーマン 83歳」
そして役どころは
ロバート・デ・ニーロ:マックス・バーバー(映画プロデューサー)
トミー・リー・ジョーンズ:デューク・モンタナ(かつての西部劇スター)
モーガン・フリーマン:レジ―・フォンテイン(映画好きのギャング)

マックスは、ギャングのレジ―から映画製作のための資金を借りていたが大コケ。借金返済を迫るレジ―にマックスが提案したのは保険金詐欺だった。
新作映画の主役を撮影中の事故で殺して保険金を手に入れる。その保険金で返済するというのだ。
その主役に抜擢されたのが、引退して老人ホームで暮らしていたデューク・モンタナだった。訪れた老人ホームで、たまたまロシアンルーレットで自殺しようとしていたデュークに遭遇したのだ。
デュークが演じるのは『西部の老銃士』の主人公で、「馬に跨って燃え盛る幌馬車の上を飛び越える」「落ちたら深い谷底に真っ逆さまという吊り橋での銃撃戦」などだった。

本当に呆れるほどのドタバタで、トミー・リー・ジョーンズのヨボヨボぶりは観ているだけで不安になってしまった。3人の中で一番若いのに、この老けぶりは何だろう?(だって、宇宙人ジョーンズは、もっと若い印象だもの)
テ・ニーロは、カールした白髪頭に眼鏡で、一目では誰か分からなかった。フリーマンは、ギャングとはいえ突っ立ってセリフを言っているだけだし、何だか悲しくて本気で笑えない。
しかし、出来上がった作品では、老銃士デュークは颯爽とカッコよく、ギャングのレジ―は映し出された映像に目をキラキラさせ、プロデューサーのマックスは映画の成功を確信した笑顔。
全然、映画史に残るような作品ではないけど、まったり、ほんわか、温かいものに包まれた。
エンドクレジットの途中で、劇中、教会関係者から批判され大コケした『尼さんは殺し屋』の映像も流れるのでお見逃しなく。
かずぽん

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