かずぽん

スパイダーマン:スパイダーバースのかずぽんのレビュー・感想・評価

3.6
【おぉぉ…スパイダーマンがたくさんいる!】

監督:ボブ・ペルシケッティ/ピーター・ラムジー(2018年・米・117分・アニメ)
原題:Spider-Man:Into the Spider-Verse

第一印象は、映像がとてもカラフルなこと。その、サイケデリックな色彩のお陰で、一瞬にしてコミックの世界に取り込まれてしまったような感覚。
スパイダーマンは、元々マーベル・コミックのヒーローだけど、私が知っているスパイダーマンの正体はピーター・パーカーだ。でも、本作のスパイダーマンは、ブルックリンに住む高校生マイルス・モラレスだった。
やはり、マイルスも突然変異したクモに噛まれて特殊な能力を得てしまったのだった。

スパイダーマン(ピーター・パーカー)は、キングピンが異次元の扉を開くのを阻止しようとしていたが、殺されてしまった。ひょんなことからその現場に遭遇してしまったマイルスは、スパイダーマンからメモリースティックを託される。
でも、異次元の入り口はすでに開きかけていたので、別のスパイダーマン(ピーターBパーカー)やスパイダー・グウェンやスパイダーマン・ノワールなどが次々とやって来る。それぞれが違う次元からやって来たらしい。
スパイダーマン・ノワールというのはその名前のとおり、シロクロの容姿。普通のモノクロ印刷のコミックを想像してみて。そして、声優を務めるのはニコラス・ケイジ。声からも存在感を発揮していた。
ペニー・パーカーという少女は、日本のアニメの異世界からやって来たようだ。子豚のスパイダーマン、スパイダー・ハムというのもいた。

本作は、マイルス版スパイダーマンの誕生物語兼成長物語。自分に備わった能力も分からず、使い方も分からない。ただただ、ピーター・パーカーとの約束を果たすために、他のスパイダーマンたちと力を合わせて「加速器」を無力化するのだ。

何処かで本作を「動く漫画」と評した方がいたように思う。台詞とか効果音とかが文字になって出てくるし、シーンの転換も実写では出来ないだろうな…と思うような映像もしばしば。
画もコミックそのままでありながら、次元を操作する大型の機械などの描写は突然、精密な描写になっていてメリハリがあった。
マイルスのトレーニング過程は殆ど省略されていたけど、マイルスがピーター・B・パーカーに「いつまで待てばよいのか?」と尋ねた答えが「待つのじゃない。飛ぶんだ。」
これは、能力はもうあるのだから、使いこなすしかないという事なのだろう。何もかもが最初から最後まで唐突だったけど。
亡くなったピーター・パーカーのおばさんの家を訪問するシーンがあったけど、何だかバットマンの基地のような雰囲気がした。スパイダーマン・スーツが沢山並んでいる場面とか。
でも、バットマンはDCコミック。ヒーローものって、垣根がないというか、似たり寄ったり…言い方が悪ければ、共通点多しってことかな。
因みに、私はスパイダー・グウェンが好き。
かずぽん

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