これも大衆的恋愛でしょっ
今大人気かつ僕も好きなYOASOBIの『たぶん』の映像化。
原作の小説と歌との関係性といいますか
歌を聴いて、小説を読むと、互いが互いをより重層的にしてゆくマジックがあって
その関係性がとっても好きなんですよね。『夜に駆ける』も同様に。
そしていざ、映画版ですが
本作を構成する3つのチャプターのうち、『アルプススタンドのはしの方』で大好きになった小野莉奈さんが出演しているお話が原作の『たぶん』を映像化したもので
あとの2編はオリジナル作品でした。
そのオリジナルの2編も『たぶん』らしいテイストと、コロナ禍での疎遠感が相まった切なくも暖かいお話でした。
ただどうしても……
元の小説や歌は、表面上行われていることよりも、その一つひとつの発言や行動にいたるまでの思考回路が醍醐味だったので(「おかえり」って言ったけど、今の言葉は違ったかな?…みたいなあの感じ)
そもそも映像化とは食い合わせ悪いのかなみたいなことは思ってしまいました。
もっとこう…活字や音楽だけで悶々としてしまうあの感じ?
ぬぁぁあ……ってなるあの感じが好きなので、
映像として、行動としてハッキリそれらを見せられても、起きてること自体は「大衆的恋愛」「よくある聞き慣れたストーリーだ」なんですよ。
だから終始「これ映画化するほどの話なのか…」という野暮な考えが頭をよぎってしまったんですよね。
映画って難しい。。。