マルケス

ミッドナイト・スカイのマルケスのレビュー・感想・評価

ミッドナイト・スカイ(2020年製作の映画)
3.5
期待値の低さが功を奏したのか予想外に良い作品だった。
放射能汚染で地表に住めなくなった地球。原因の説明がないので想像するしかないが、生き物は地下でのみ生存が可能。壊滅的な地球(ホーム)へ帰還しようとする宇宙船アイテル号。北極にひとり残ったオーガスティン博士は地球の現状をアイテルに報せようとする。

地球へ還る者と、地球外で生きようとする者と。家族への思いがそれぞれの結論を導き出す。交信で明かされるオーガスティンとサリーの運命の絆。研究者としての人生に悔いも残すオーガスティンが、サリーと生まれ来る命へ希望を繋ぐ。
このラストが良いだけに、伝わりにくさがもったいない。

木星の衛星K-23の風景が壮大で幻想的。空を覆う巨大な木星におおっと目を見張った。木星の衛星は大小合わせれば79個!もある。同時には見えないだろうが、サリーが見た空にも大きめが4つ映っていて、地球とは全く違う空を見せてくれた。北極圏、宇宙とも映像が美しいので、スクリーンで見るべき作品だった。
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