RYOBEER

アメリカン・マーダー: 一家殺害事件の実録のRYOBEERのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

いやあぁぁぁぁ

まずこれ出演者全員に許可とってるのかな?
特に夫側の親族の方達(と不倫相手)何の得も無いように思うけど…。

【辻褄が合わない】

という言葉が何度か出てきた。
本編では少し違う意味合いで使われてたけれど、人が理解の及ばない他者を分析しようとする時に感じるものを、これだけ的確に言い表してる言葉も無いよなって思った。

仮に他者の"何かを考える"→"行動に移す"というシークエンスの中に合理性を見出せたとしても、所詮それは取り敢えずその器に合う丁度良さげなものを見繕い当て嵌めた都合の良い辻褄合わせでしか無いのだ。
だから道理に合わない犯罪が行われた時、人はそれを「異常」「猟奇的」だという一応のラベルを貼る。

どれだけ考えても正解は無いのだけれど、最後のショッキングなメッセージを見ただけで考えることをやめてしまうのは勿体ないなとも思う。勿論この作品で扱われている事件に対しても例外ではなく。

まず見終えた後に感じたこと。
これを「計画的な殺人」とするには、夫による事件が明るみに出ない為の工作はあまりにお粗末で、殺人を犯した後に考えられたその場凌ぎのものである可能性が高いのではないか、という疑念が拭えない。

当たり前だけれど、行動原理って人によって様々で、そもそも当事者にだって犯罪を犯した理由が分からないことだってある。
先述した最後のメッセージにある通り、性差の統計だけで考えるならば、極論、「子供が産まれた瞬間男は去勢する」とか、「そもそも結婚っていう制度を無くせばいい」って話になる。でも実際そんなこと不可能でしょ?

筋トレは悪ではないし、悪とされているけれど浮気も不倫も世の中に溢れてるでしょ?

個人の内面の問題か、環境の問題なのか、はたまたその両方なのか、そんなもの断定出来るわけがない。

まぁ、あれですね。人間激ムズですね。
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