【親子の絆】
会話のない夫婦。ある日偶然転がったサッカーボールから家の中でかつていた娘の記憶をたどり始める。それは幸せだったころを思い出し、2人が関係修復するきっかけだった。
学校での銃乱射事件を扱ったアニメーションショートフィルム。段階によって全く雰囲気が違って、冒頭：行き詰まった雰囲気、中盤：幸せそうな雰囲気、終盤：事故に向き合って少し険悪になりつつ未来へ進む。という風に進んでいく。
作品の中で黒い影で描いているのはおそらく現在の夫婦と天国の娘の心情。現在から考えれば事件当日に娘を止めておきたかった。でも今となっては後悔するだけで、事件のことを思い出すと夫婦は再びぎくしゃくしてしまう。
しかし夫婦がぎくしゃくしてしまったきっかけが娘ならば、2人が仲直りするきっかけも娘。娘からしても両親には仲良くいてもらいたかったのだろう、娘の想いが夫婦の関係を修復させる。娘からしても両親が自分のせいで仲が悪くなるのは辛かったのだ。
ただ両親の後悔や親→子の想いだけでなくて、子→親の想い・願いも見せて親子の絆を感じられる、良作の短編だった。
印象に残った言葉："If anything happens, I love you(アイシテルって言っておくね)"
印象に残ったシーン：娘の想いが再び夫婦をつなげるシーン。
