磨

ステージ・マザーの磨のレビュー・感想・評価

ステージ・マザー(2020年製作の映画)
3.4
亡くなった息子が経営していたゲイバーを相続することになった母親が差別や偏見を乗り越え破綻寸前のゲイバーの再建に立ち上がる様を描くヒューマン・ドラマ。『チア・アップ!』などで知られる名女優ジャッキー・ウィーバーがパワフルな女性を熱演。LGBTQだけではなく家族愛などをテーマにしていて、観終わった後はハッピーな気持ちになれる作品でした。

最初はドラァグ・クイーンたちに偏見を持ち毛嫌いしていた女性が段々と打ち解けていく様は痛快。テンポもよく上手く作られていた印象。葬式と結婚式、主題こそ正反対なれど、同性愛カップルから見た父親を描いた「天空の結婚式」と同様、LGBTQに対して批判的な保守思想を持つ親を描いている物語。ゲイカップルから親を見たあちらに対して、本作は親から見た視点で話が進んでいくので感情移入もしやすいかも。

ただ、嫌悪してた割には乗り出してからが予定調和でベタすぎる物語も少し気になる。最近はこのテーマも跋扈してるし、良い作品とは思うけど個人的には及第点くらいかな?
磨