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彼女の告発のkissenger800のレビュー・感想・評価

彼女の告発(2020年製作の映画)
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どんな紹介サイトに行っても「扱われているトピックが社会に重要なことは理解するけど2時間半を使うだけの映画になってるかというと……」って書かれていて、見る前から残念(USでは「しかも字幕だし」ってdisられ方)。ってツイッターに書いて、こりゃ未見のままかな。って内心思っていたところ、愛読する作家から「面白いですかね」ってリプライが来てしまい、お返事するには見ねば。
って経緯で見たんですが、ナイジェリア映画への耐性できているからそこそこ楽しめはしたし『アービトレーション: 交差する視点』(2016)では数秒しか描写できなかったトピックで映画1本まるまる撮ることができたという意味においておそらく価値を持つ作品だろうと思いはしましたが、『モカリック 修理工とボクの1日』(2019)の監督最新作だから。という期待ほどには……が正直な感想。
『オロトゥーレ』(2019)のときも思ったことですが、フィクションというコーティングを事実にまぶして提示するのは、そのほうが老若男女問わず飲み込みやすくなるうえ、事象との距離をおくことで新たな発見が作り手側にも生まれるものだと思うので-そりゃ一朝一夕に『ブラックパンサー』は作れないけど-今後どういう作品がナイジェリア映画界から出てくるのか、という期待は継続中です。
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