磨

ホムンクルスの磨のレビュー・感想・評価

ホムンクルス(2021年製作の映画)
3.5
頭蓋骨に穴を開けたことで、トラウマなどの深層心理を可視化する事ができるようになった男性を描くサイコミステリー。

「殺し屋1」などの原作者山本英夫のカルト的人気を誇る同名コミックが原作。監督はJホラーを広めた立役者の一人である清水崇。キャストには綾野剛、成田凌の演技派俳優に、岸井ゆきの、石井杏奈という布陣。原作もスタッフ&キャストもクセは強いが、強烈な印象を残す作品を作りそうな面々が並ぶ。

綾野剛と成田凌の2人をメインに据えた事で不気味な雰囲気を見事に演出。綾野剛は言うまでもないが、成田凌の怪演ぶりは強烈。手術台で手術を待っている時にあの先生が入ってきたら素っ裸でも逃げ出すかもしれない(笑)

Netflixが出資している関係で邦画にありがちなチープさは無く、しっかりした作りと秀逸な脚本で飽きさせず面白い。終盤のやや捻りのないストーリーとヤクザの描写などに疑問符は付くが、プロットを見て好きそうな方の期待は裏切らないと思う。
レイティングは配信も考えてかグロもエロもギリギリのところでPG12という感じ。痛々しいシーンは直接的ではないが音からは伝わってくる。歯医者の音がダメな人は絶対無理だと思うのでご注意を…。
エロ担当(?)石井杏奈ちゃんなんかモロやんけ…と思ったけど、ダビデ像みたいに無機物という事ならあの表現も大丈夫らしい(笑)


何とも強気な均一料金1,900円。均一料金自体はアニメで慣れているけど、何のために金曜日のユナイテッド・シネマに行ったのか…観るの止めようかと2秒ほど悩んだ(笑)
そして、そういったアニメと同じく入場者特典が…、あの小っちゃいクリアファイルには何を入れたらいいのだろうか。
磨