たき

半径1メートルの君のたきのレビュー・感想・評価

半径1メートルの君(2021年製作の映画)
3.5
ディスコミュニケーションをテーマにしたオムニバスなんでしょうか。ドストライクでした。

言語が商売道具なひとたちの超豪華なコラボ。オムニバスは少々苦手なのですが、個人的には観てよかたです。

「真夜中」
しょっぱなから泣かされてしまいました。
じろうが完全ドッペルゲンガーでした。
さすがの又吉直樹。

「まわりくどい二人のまわりくどい気持ちの伝え方は大胆でむしろまわりくどい」
正直確かに気持ち悪いと思ってしまいましたが。笑。なんだかんだ、こういうまわりくどさは嫌いじゃないのですよね。
察しと思いやりに継ぐ悪しき慣習だとは思うのですが。ドストレートがコミュニケーションにおいてはいちばんだとは思うのですよ、うん。
白石聖がかわいい。

「戦湯〜SENTO〜」
若干ラップのノリがズレてる? ような気がせんこともなかったのですが、不協和音という意味では狙ってやってたのかも。

「やさしい人」
それゆえに突き放す。オチは見えていましたが、このテのおはなしに弱いのです。
倉科カナは言うに及ばず。徳井はやっぱ演技力すごいのですかね。

「バックヤードにて」
ヨーロッパ企画は和製クリストファー・ノーランですな。

「とある家のこと」
姉妹あるある。気持ちとは裏腹、という現象はなんなのですかね。誰か解明してほしい。
松井玲奈が美しい。

「同度のカノン」
なんでカノンなんだろう、とおもたんですけど、そのためか。
粗品はほんと地頭いいんでしょうな。
言葉って、こんなにも不安定なんやなあ、という空恐ろしさもあり。

「本日は、お日柄もよく」
ぜったいそっちの「式」なんやろなあ、とはおもてました。
「やさしい人」と「とある家のこと」の複合技ではあるのだけれど、だからどうした、泣けるものは泣けるんや。
たき

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