ちこちゃん

コンフィデンスマンJP 英雄編のちこちゃんのレビュー・感想・評価

3.2
安定感抜群の映画。

ダー子は相変わらずハイテンションでお魚を探し、ボクちゃんは相変わらず情に弱い。正体をあかさないリチャードと段々可愛く見えてくる赤星さん。それぞれのキャラが確立していて、安心して観られる。

今回、秀逸だったのは、瀬戸康史さん演ずるインターポールのマルセル真梨邑。オッドアイのカラコンを付けて、4か国語でのセリフを話し、暴力的な部分も出し、頑張っていてすごく良かった。
そして、内縁の妻を演じた生田絵梨花さん。舞台で頑張ってきた彼女であるが、今回、栃木弁を駆使する厳しい生い立ちのダンサー役をこなし、はすっぱな金持ちの内縁の妻の身のこなしをしており、一皮むけた印象で素晴らしかった。

多分、この映画の見どころの一つは、こういった毎回違ったキャラの登場人物が出てきて、騙し合いに参加すること。そして、毎回、役者の無駄遣いがあることだが、今回は山田孝之さん。セリフもしゃべらず、出演。最高の無駄遣いである。

そして、コンフィデンスマンを継続的に愛すファンにもサービスをする。前田敦子さんをはじめとする子猫ちゃんたち、そしてリチャードがいつも骨抜きにされる広末涼子さんも出演。プリンス偏につづき、コックリも出演、とぬかりない。サービス精神旺盛である。

そして、今回どうなってしまうのかと思っていたスターとジェシー。
しっかり映画の中に爪痕を残している。嬉しくて泣けてまうやろー、と観客に思わせる。どこまでもサービス精神旺盛な映画なのである。
それが多分ずっと愛される秘訣なのかもしれない。

たまには何も考えず、ただ騙されることを楽しむ映画も良いものである。
ちこちゃん

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